〜 創刊60周年を迎えて 〜
おかげさまで、神静民報は2006年2月11日、創刊60周年を迎えました。
人間で言えば還暦にあたるわけですが、
小田原地方では創業100年など歴史ある老舗は多く、まだまだです。
地元のローカル紙として60年を迎えることができたのは、
地域のスポンサー、購読者、値域住民皆様のおかげです。
そして、雨の日も風の日も毎日、新聞を届けてくれている新聞販売店の皆様のおかげです。
ここに感謝とお礼を述べさせていただきます。
60年を振り返ると、創刊当時の小社のことを知る人や社員も少なくなっています。
これまでの歴史や足跡を作り、きょうまで社を盛り上げてくれた先輩社員、
そして経済情勢が不透明で、めまぐるしく変わる今を支えている社員の汗と努力のかいあって、
県西地区で日刊新聞発行を続けることが出来ています。
地域紙の運営は難しいとよく言われていますが、小田原、箱根を中心に県西地区の企業、
地域住民に支えられて、今日まで地域に生かされてきたんだと強く感じます。
創刊した1946(昭和21)年は、終戦の翌年。焼け跡の混乱の中で産声をあげました。
当時は人集めや資金面などあらゆる苦労を乗り越えて何物にも動じない精神で、
自由・公正の名のもとに、日夜、地域の報道に努めてまいりました。
小田原の水産関係、箱根の観光関係など県西地域の経済界や地域住民の
ご支援により創業したのは、神奈川新聞初代小田原支局長の田中要之助でした。
その意思をついで発展させたのが2代田中久雄です。
歴代社長が、神静民報社の社員とともに荒波を乗り越えて来ました。
地域紙は、その地域が繁栄するために努力をするということが使命と痛感しています。
紙面では讃えることもあれば、勇気を持って批判をするということもあります。
これからもより一層、地域に根ざした紙面づくりと、きめ細かな報道を目指して
地域に密着、役立つ新聞づくりに励んでまいります。
さらなるご支援、ご鞭撻と変わらぬご愛顧をお願い申し上げます。
神静民報社 代表取締役社長 田中 一之